エレベーターガール

扉が開くと同時に駆け込みながら正面の壁を右足で蹴る。
時計回りに270度回転して左の壁を左足回し蹴り。
閉る扉の向うに老婆の饐えた色目(私に!)を確認しつつ右の壁を後ろ回し蹴り。
閉じた正面の扉を蹴る。 蹴って、蹴って、蹴り倒す。

蹴り倒す!

蹴り倒す!!

口臭診断

夢と希望の残像に縋る買い物と自慰は背徳の余韻。
性交だけが、交尾だけが、セックスだけが、魂を鎮める。

愛娘の笑顔、寝顔、泣き顔。

嘘と窒息、そして別れ。

鼻毛

「最近、お風呂場がおしっこ臭いのよ。 してるわよね。きっと。」

「そうねぇ。それより、あの子、指先がうんこ臭いのよ。」

「教えてあげたの?臭うわよって。」

「嫌よぉ。そんなこと。ウフフ。」

「あら、意地が悪いのね。」

Cli.Cli.Click

(ヴーーーーーーーーーーーーーーン。ウォンウォンウォンウォンゥオンゥオン。
スォーーーーーーーーーーーー。コォーーーーーーーーーーーーー。
シーーーーーーーーーーーーーーー。シャーーーーーーーーーーーーーー。
ピーーーーーーーーーーーーーーー。キーーーーーーーーーーーーーーーーン。
キンキーンキンキーンキンキーンキン。ピ…ピ…ピッ………ピ…ピッ………。)

カチャカチャカチャ、カチカチ、カチャカチカチカチャカチカチャ、カチカチ
カチャカチカチャ、カタカチカチャ、カタカタカタカタ、タタタ、カチカチャ
カチカチカチャカチャ、、カチ、カチャカチ、、、、カチャカチャカチャカタ。

(ズォーーーーーーーーン。シュコォオオーーーーーーーーーー。シャーーー。
カッカッカッカッカッカッカッカッ。ブーーーーーーーーーーーーーン。
ブーーーーーーーーーーーーン。ブーーーーーーーーーン。)

カチ、カチ、カチャカチャカチャ、タタタ、カタカチャ、カチャカチャカチャ、
タタタタタタ、カチャカチャカチャカカカチャカチャ、カチャカチャカカチャ
カタカチャ…。

カタッ。

(ヴン。)

(ピ。)

(ヒュッ。)

ふぅー。

(ギシッ。)

(カラカラカラカラン。)

ごくっ…ぷはぁ。

うぐん。

(コッ。)

N E X T D A Y

ずっと壁の中にいたんだ。ずっと独りで呟いてたんだ。

ふわふわの言葉が、陽光に溶けて、血のようにじゅわぁっと滲んだ。

せっかく飛ぶつもりだったのに。女郎蜘蛛が夜の帳を引っ掛けてスゥーっと降
りてきたりするから、アッっと言う間に消えてしまったよ。

「あなた、名前は?」
「言うもんか。」

デクリメント

「なあ、おまえさん。もしかして、とっくに準備できてるんじゃないの?」
「そうさな。」

感じないものを身に付けて、
感じないものに囲まれて、
感じさせないことをして。

「汗が美しいだなんて…どこの色魔の言葉だい。」

「いいさ、放っておけよ。アイツは違うんだから。」

「螺子(ネジ)とか仕掛けとか。やっぱりね。」

三秒ごとに滴り落ちる、臭わない汗。
貴方は私の目玉を優しく舐める。音も無く、心も失く。

ぐるぐる妾。ぐる妾。ぐるぐる妾。ぐ〜るぐる。
ぐるぐる妾。ぐる妾。ぐるぐる妾。ぐ〜るぐる。

今日が、終わり、ぺらっと、めくれた。